「知られること」の意味 8
(4)「社会全体の」「マクロ的」の謂い。
「社会的総労働」「社会的平均」「社会的分業」などがその見易い用例です。
(5)自然との対比で、広く「人間社会の」「人間の手による」という意味。
ただしこの場合は、自然的ではないという点に力点があり、「社会的」の語義もそのつどまちまちで一義的ではありません。
用例「上着は、リンネルの価値表現では、両方の物の超自然的な属性、すなわちそれらの価値、純粋に社会的な或るものを代表している」。
「自然力の社会的制御」。
「農業を合理化し、これによってはじめて農業の社会的経営を可能にしたことは、資本制生産様式の大きな功績である」。
(6)人間は孤立的存在ではなく、人々との交わりのなかで生きているということをいうために。
用例「人間は生来、アリストテレスのいうようにポリス的動物ではないにしても、ともかく社会的動物ではある」。
これはさしあたり(2)のような協働性や、(3)のような特殊性を必ずしも含意しないで用いられます。
個の集合というイメージがつよいですが、さりとて(4)のような拡がりももちません。
分析的に取り出せば、以上のごとき語義分類が可能です。
ほかにもまだあるかもしれませんが、主要なものは抽出しえていると思います。
もちろん、一語に複数の語義が合わさって用いられているケースもあれば、どうにも判別できない、語義確定が不能なケースもあります。